活動レポート

いじめを克服する力は、子どもや教育の中にある。

2012年11月8日

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大津市の中学生の自殺を機に全国で問題となっている「いじめ」。社会的に関心が高まっているなか、藤沢市の村岡中学校では、2006年度よりNPO「湘南DVサポートセンター」の協力を得て学校全体にいじめを許さないいじめ防止プログラムの取り組みが行われています。市議団で、お話を伺いにいきました。

「いじめ防止プログラム」は自分を大切に、自尊心を持って生きることが暴力防止につながることを生徒たちに伝えるプログラム。暴力によらない解決方法、コミュニケーション方法を学びながら、生徒自身が暴力について考えられるように組み立てられています。

中学1年~3年生が対象ですが、取り組み始めて2年目からは1年生だけです。1年生でワークショップ(4時間)を受けた2,3年生の有志生徒が主体的に取り組む「スクールバディー」活動も行っています。

「子どもの権利条約」がある川崎市でも、こうした生徒主体の取り組みを参考にしたいと考え、11月8日視察に行ってきました。中学校に入ると、廊下で行きかう生徒みんなの「こんにちはー」の大きなあいさつに驚きました。いじめ防止プログラムのワークショップ4回のうち1回目に参加しました。NPOサポートセンターの先生がすすめ、担任の先生は生徒と一緒に参加。「みんなにとって、いじめとはどんなものか」と問われた生徒からは、こわい、暴力、暴言、仲間はずれ、無視、パシリ、窃盗、袋叩き、引きこもり、いやがらせなど多くの意見が出ました。また、「加害者のイメージとは」の問いには、強い、心が弱い、八つ当たり、自分も弱い、観ている人も加害者、心が満たされていない、ストレスを解消している、加害者も被害者などの意見がありました。

いじめの原因、定義、加害者の心理などを生徒から聞きだし、2回目以降は自尊心を持って生きることの大切さ、自分のいいところ、頑張っているところを出してもらい、他人との境界線を持って良好なる関係をつくる、いじめのない社会をつくると流れて終了。2年生、3年生からは希望者を募り、スクールバディーへとつなげていきます。生徒は「バディールーム」という部屋を持っていて、立ち寄る生徒の話を聞いたり、いじめを題材にした劇や映画、校内放送、新聞、ポスター作りなどの活動をしています。

村岡中学校でも、このとりくみを始める前は「荒れた学校」と言われていたそうですが、今はどこへでも紹介できるすばらしい学校に変わってきた、とおっしゃっていました。生徒たちの生き生きとした元気な姿とワークショップでの無理のない全員発言や真剣な様子からも伝わってきました。

ワークショップを始める前に

① 全員参加、他人の意見も茶化さずきちんと聞くこと

② 思ったこと、感じたことを言う

③ 参加していて聞いていて、辛い時は声に出して教室から出て保健室に行ってもよい、心のままに動くこと

④ このクラスのことは他のクラスの人に他の場では言わない

⑤ 発言できないときは1回だけパスをしてもよい

などの約束をしたことが印象に残りました。

「いじめ」問題を克服する力は、子どもや教育の中にこそあるということを実感しました。このような学校の取り組みを川崎でも取り入れながら、一方では教育条件を整える大切さも忘れてはならないと思いました。