活動レポート

社会的排除と「貧困」

2010年8月24日

8月20日、21日にかけて行われた、第2回生活保護問題議員研修会に参加し、「住民の“生存権”を守るために基礎から学ぶ生活保護」をテーマに学んできました。

1日目は、小久保哲郎弁護士から「生活保護申請援助の基礎組織」について報告がありました。憲法25条「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営み権利を有する」生活保護法第1条「国が、生活に困窮するすべての国民に対し必要な保護を行い、自立を助長する」第2条「法律による保護を無差別・平等に受けることができる」3条「健康で文化的な生活水準を、維持されなければならない」などについての説明があり、生活保護は、「死なない程度に」というものではなく、人としての尊厳の確保が必要という話に、なるほどと思いました。

ところが、保護の申請に行っても、窓口で受け付けを拒否されたり、受け付けてもらえても、執拗に辞退を迫られることがあること、活用要件のハードルが強化されたり「基準」そのものが引き下げられるなどの実態があり、実際に、区役所で行われている保護申請拒否の様子を録音したテープを聞きました。

その後に行われた寸劇での、保護申請する女性と、申請拒否の態度で対応する市職員とのやりとりは、結構生々しいものでした。

反貧困ネットワーク・自立生活サポートセンターもやい事務局次長、内閣府参与の湯浅誠さんからは、「貧困との闘い~地方政治に何が求められているか」というテーマで講演がありました。100歳以上の不明者の話、老老介護から認認介護、ホームレス、長期失業者など、今の社会状況についての話から始まり、児童虐待、青年のひきこもり、高齢者の不明などは、一連のものであり、実際には多く存在していながら、表面的には見えない状態になっている問題。実態をつかむ事が重要であることが話されました。

貧困というのは、単に貧しいということだけではなく、社会的に排除されているものであり、貧乏プラス孤立であるということについて話されました。湯浅さんの話は、今回で3回目ですが、いつも話の内容が新鮮です。今回は、図やグラフを使っての説明もあり分かりやすく、特に「貧困」という今の社会現象についての話なので、大変興味深く参考になりました。

2日目は、阿部彩さん【国立社会保障・人口問題研究所、社会保障応用分析研究部長】の「子どもの貧困・高齢者の貧困」というテーマで講演がありました。貧困についての、いろんな角度からのデータ―を使っての説明がありました。(阿部さん本人が作ったデータ―なので説得力があります)

分科会では、「議員活動に生活保護をどう生かすか」に参加しました。今まで私は、生活保護を受けたいという相談を受けたら、相談者の方と一緒に区役所に行き、受理されるまで一緒についていましたが、今回、研修会に参加して、生活保護の基礎から学ぶことができ、生活保護というのは、単に保護を受けることができればそれでいいというものではなく、その後の人とのつながり、社会への参加まで結びつかないと、いけないということを学びました、大本にある、社会全体の貧困をなくすことが求められています。今回学んだことを、今後の議員活動に生かしていきたいと思います。