活動レポート

さいたま市の自校方式中学校給食を視察してきました。

2014年10月24日

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  センター方式から自校方式に切り替えた、さいたま市の中学校給食の取り組みを伺いに、行ってきました。訪問したのは、さいたま市立大砂土中学校。

さいたま市では旧4市が合併した際、旧浦和市で行っていた自校方式の給食を全市で行うことにしたそうです。現在では、57校中56校で実施(来年には、57校に)しています。温かいものは温かく、冷たいものは冷たく提供できるのが、センター給食より改善できた点だそうです。現在はこれまで旧4市で活用してきた3カ所のセンターの内、2カ所は解体、そのうち1か所には区役所を建てたとのこと。センターで働いていた方たちは、それぞれ、各学校の給食室で継続して、勤めているそうです。

学校内に給食室を作るためには、ある程度の面積が必用です。校庭に影響が出ないようにと、57校中35校は敷地との関係から、2階建てにしたそうです。働く方たちが、動き易い動線がとれるように、設計の時には、調理員さんの声もよく聞く必要があるとのことでした。

栄養士さんは、各学校に1人配置されています。(私たちが給食室を見学していると、中から栄養士さんが出てきて挨拶してくださいました)保護者を集めて、学校給食試食会を行う際には、栄養士さんが、パワーポイントを用いて、学校給食に関する説明や、給食ができるまでの調理室の様子、生徒の給食準備や食べている様子、食に関する取り組み(地場産物の利用、食育の日のとりくみ、教科と関連した給食づくり、体験活動を通した食育)などを説明しているとのことです。教頭先生が、「先日はサンマが一匹丸ごと出てきたのには驚きました。栄養士さんの食べることに対するに思いや、新たなことを試してみようとする心意気を感じています。欲を言えば、表面が焦げていればもっとよかったんですけどね」と楽しそうに話されていました。

給食の調理業務はすべて民間委託、常勤とパートで1校平均12人が働いているそうです。給食費は月4800円で、一食298円、食材料費のみに使われ、その他の経費は、さいたま市が負担しています。

私たちも試食させていただきました。メニューは、ガーリックフランス、ブイヤベース、ゴロゴロサラダに牛乳とエクレア(とてもおいしくて、おなかがいっぱいになりました。これで298円はうれしいですね)翌日行われる2014ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム(自転車レース)という行事に合わせたメニューだそうです。食物アレルギー対応については除去食対応に力をいれているとのことでした。

試食の後、各教室での配膳、食事の様子を見て回りました。いっぱい食べたい子は「おかわり」ができ、パンやエクレアは数が少ないので、「おかわりじゃんけん」これがなかなか決まらず、にぎやかで楽しそうなこと。担任の先生も、「給食はおいしくて、これだけのものが、298円なので、楽しみです」といい、生徒に、「中学校給食が小学校よりもおいしい人~、小学校と同じようにおいしい人~」と聞くとみんなぱっと手を挙げていました。大砂土中学校の給食時間は楽しく、笑顔がいっぱいでした。