議会活動報告

12月議会で一般質問を行いました。

2015年12月16日

私は12月議会の一般質問(12月16日)で、4項目について質問を行いました。

質問と回答は以下のとおりです。

医療的ケアを必要とする児童の保育について

質問①

口から食事をとれないために、胃にくだを通し、直接そこから栄養や水分をとる、いわゆる「胃ろう」のこどもをもつお母さんから相談が寄せられました。「子どもは保育園に預かってもらっていますが、1日4回処置をしなければならず、昼には保育園にいって処置をするために、仕事を制限せざるをえません。園で処置してほしい」というのが切実な願いです。

病気・障害を理由に入所保留・不可になっていたり、今お話ししたように、子どもは受け入れているが園として胃ろうなど、医療的ケアーまではできないという状況があります。本市での病気・障害をもつ児童の受け入れ状況について、伺います。

(答弁)

保育所等の利用申し込みにあたりましては、保育を必要とする事由に該当する必要があり、その他世帯状況を勘案し、本市が定める利用調整基準に基づき、入所の内定又は保留を決定しております。

内定となった児童につきましては、入園前健康診断を受診していただき、その結果、健康管理上又は集団生活上、特に注意が必要と認められた場合には、医師、保育所等関係者、行政職員などで構成する「川崎市保育所入所児童等健康管理委員会」において、総合的な見地から利用の可否について審議を行っております。

なお、平成22年度から平成26年度の過去5年間に

おける健康管理委員会への申請は308件で、入所・登園可能と判断した件数は286件、入所保留は8件、入所不可は14件となっております。

入所不可の理由としましては、経管栄養及び吸引が7件と半数を占め、その他、個々の健康状態等が集団生活に適さない状況となっております。

質問②

過日、市民委員会において「医療ケアが必要な子供も入所できる保育園の体制充実を願う陳情」が採択されました。

陳情採択を受けて本市ではどのような対応をされるのか、伺います。

(答弁)

医療的ケアにつきましては、その対応を望む声が複数届けられております。本市の保育所等の看護師配置の状況を勘案して、公立保育所が率先して保育することが必要であると考え、新たな公立保育所の機能強化とともに、各区のセンター園での実施を検討しているところでございます。

なお、看護師の専門性を活かした独立配置につきましては関係局との調整を進めるとともに、設備整備につきましても検討しているところでございます。

質問③

医療的ケアを必要とする児童の受け入れについて、各区のセンター園で行なうとのことです。その実施にむけた考え方について、また、いつまでにセンター園を整備し、いつから児童の受け入れを行うのかについて、伺います。その際、胃ろうの児童も対象になるのか、伺います。

(答弁)

医療的ケアにつきましては、医師・看護師等の高度な専門性と技術を有する専門職種以外の者が実施することは大変難しいと認識しており、一定の医療的ケアを看護師が実施する場合においても、生命に関わる重大な行為であるという責任と認識を持った対応が不可欠でございます。

実施につきましては、看護師の配置、主治医・園医などとの連携、処置スペースの確保、専門的な知識・技術に関する研修、保護者の協力など、多くの課題を整理しながら、可能な範囲で平成28年度から行ってまいりたいと老えております。

なお、医療的ケアにつきましては、児童一人ひとりの状況によりその対応も異なりますので、病状やその後の経過に至るまでしっかりと把握を行い、健康管理委員会で審議してまいりたいと考えております。

質問④

2016年4月1日から受け入れていくとのことですが、各区に一カ所では、入所希望者がセンター園の近くに居住していればあずけることができますが、センター園から遠くに居住していれば、あずけることができません。入所可能な児童が安心して預けることができるよう、今後公立保育園を基本に、体制を整備・強化して、実施できるようにすべきと思いますが、伺います。

(答弁)

医療的ケアの実施にあたりましては、児童一人ひとりの状況により大変難しい対処が必要となります。また、看護師の配置や安全管理体制等、環境整備も重要でございますので、新たな取組として各区公立保育所のセンタ一園で実施してまいりたいと考えております。

いずれにいたしましても、「全ての子どもに良質な成育環境を保障していく」ことを目的に、今後も保育施策を展開してまいりたいと存じます。

質問⑤

医療的ケアを必要とする児童の受け入れが、保育園で行われることになります。保護者は、この子達が保育園を卒園し、小学校に進学した時も引き続きの対応を、望んでいます。見解と対応について、伺います。

(答弁)

小学校に在籍する医療的ケアが必要な児童に対しましては、保護者の負担軽減を目的に、平成24年4月から、近隣の訪問看護ステーションの看護師による医療的ケアを週1回、 90分間実施しております。

今後も、児童の実態や保護者の二ーズの把握に努め、関係局、関係機関等との協議を重ねながら、柔軟な対応等について検討してまいります。