議会活動報告

2016年3月予算特別委員会で質問しました。

2016年3月7日

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私は3月7日予算特別委員会において、「緑地保全について」「教育環境の改善について」「農業支援について」「道路補修計画について」の4点について質問しました。

≪緑地保全について≫

麻生区上麻生7丁目の、おっ越し山から淨慶寺につづく一大斜面緑地は“柿生の里”といわれ、キンラン、タマノカンアオイなど絶滅危惧種が存在するなど緑と自然豊かな地域です。市では保全するべき「Aランク」に位置付けています。ところがそこにマンション建設計画がおこり、重大な局面を迎えています。市長は車座集会で「緑地保全は私たちの使命」「粘り強く交渉にあたっていきたい」と述べていましたが、現在の市長の決意をただしました。市長は緑地の多様な機能をみとめ、「保全に取り組む」と答弁しました。また、交渉の状況、今後の取り組みについて、建設緑政局長は、事業者の開発意欲が高いものがあるものの特別緑地保全地区の指定に向けた理解と協力を得るよう努力すると答弁しました。

≪教育環境の改善について≫

① 「エアコンを設置してほしい」「プールの塗装・補修を」など学校施設の補修・改善要求は、1件10万円を超える申請が小、中学校と特別支援学校併せ2014年度は2236件、15年度は1857件に上ります。このうち、申請したにもかかわらず放置されているものは14年度691件、15年度823件もあります。3~4割は未設置です。

私は、麻生区内の3小学校を訪問、伺った実情を示し早急な対応を求めました。

千代ヶ丘小学校では「校庭防球ネット」が穴だらけ。野球やサッカーボールが通り抜けます。プールの腐食もひどく、女子更衣室はペンキがはげ、べニア板がむき出しの状態です。申請しても予算がついていません。

金程小学校では、校庭の木製遊具が壊れているのに撤去されていない。パソコン室や音楽室のエアコン設置もまだ放置されたまま。

虹ヶ丘小学校では、走り幅跳びするのに砂場が狭くて困難な状態でした。稲を育てるために苦労して校庭に作った「田んぼ」に客度を入れてほしいという申請もまだ認められていません。また、給水塔が校庭に面した老朽建築物の上に建てられ、地震時には校庭に落下しかねません。こうした実態を教育委員会はつかんでいるのか追及しました。

答弁は優先順位の高いところから適宜対応、というものでしたが、私は教育現場の安心・安全や豊かな教育のための環境整備のための必要な予算を遅らせるべきではないと改めて求めました。

② 次に学校の消防設備について質問。補修申請されているのに執行されていない中で屋内消火栓補修、消火栓ポンプ補修、誘導灯の改修など消防関連設備が目につきます。C小学校の「屋内消火栓」は10年前に消火ホースが半分交換されたままで、あと半分は41年前のものとのこと。こげ茶色に変色しており、いざという時に役に立つのか心配です。K小学校の誘導灯はヒビが入ったり割れているものもありました。

消防関連施設の早急な改善を求めたのに対し、消防局長は、屋内消火栓や誘導灯は火災の発生・避難、初期消火の重要な役割があり、早期の改修、適正な維持管理が必要だと答弁。私は、消防関連施設の補修・改善は緊急を要すること、改善措置を取らなければ消防法などにも違反することを指摘し、先送りはあってはならないとただしました。教育長は「改修が完了していないものは早期に対応」と答えました。

② さらに私は学校施設の「長期保全計画の推進」について質問しました。千代ヶ丘・虹ヶ丘両小学校は築41年。校舎にヒビ、床もところどころ擦り切れ、体育館の屋根は草木が生え、雨どいは役に立たず。体育館のスクリーン、照明器具の交換、外壁の補修など申請したもののいまだに予算がついていません。いつ整備されるのかただしたのに対し、市は両体育館については2016年度から設計に着工し18年度に完了の予定であると答弁しました。(虹ヶ丘小学校の体育館の照明器具については卒業式、入学式を控えていることから、間に合うように改修するとの報告がありました)

≪農業支援についで≫

今年度の農業支援のおもな内訳の中に、新たに「農商工等連携推進事業」と「農業担い手経営高度化支援事業」が盛り込まれています。一方で「出荷推進対策事業」と「直売団体育成支援対策事業の廃止が打ち出されています。直売支援事業はセレサモスに出荷した農家の売り上げの2%を支援するというもの。今年度は284件、約900万円。委託販売で売り上げた額は4億5千万円、約300軒の農家が出荷しています。

農家の方に聞いたところ、「事業の廃止は聞いていない」「助かっている。やめないでほしい」「地元の野菜を安心して食べていただくために頑張ってきたのでつづけてほしい」といわれました。セレサモスでも「支援があるから出荷の意欲にもつながっていたのに…」と話していました。軌道に乗りつつある事業で生産者の意欲も出てきています。私は、このような大事な事業をなくすべきでないと迫りました。ところが、市は「役割は終えたもの」との答弁。

私はさらに、新たな事業の「担い手高度化事業」は市内でわずか3~5人の対象者しかいないこと、年収が300万円以上ということで農業者のわずか4%に過ぎないことを示し、この事業を行うために、これまで行ってきた事業を廃止するのは、これまで頑張ってきた農業者の皆さんに納得いくものではないと批判しました。そして「出荷推進」と「直売育成」が川崎の農地と農業を守ってきた歴史的な役割を見るならば廃止なんてとんでもないと強調しました。

≪道路補修計画について≫

麻生区千代ヶ丘4丁目の道路工事の進捗状況について尋ねました。この地域は山坂が多く道路より低い住宅も多くあり、雨水が集中して流れるカ所の多いところです。5年前に住宅や駐車場に雨水が流れ込んできたため緊急の対応を求め、すぐ対応していただき住民の皆さんも喜んでおられましたが、その後道路の整備がすすんでいないことから、早く整備をしてほしいと要望が高まっています。大型車や工事車両が頻繁に通行し道路の傷みが激しくなっています。また側溝も壊れるなど水が地面に浸み込み地盤が緩むのでは、と心配する声もあります。市は、地元自治会の意見も聞きながら道路の傷みの激しいところは適宜補修を行うなど維持管理していくと答えました。