11月14日・15日・16日、大阪・京都・滋賀に視察に行きました。
二日目の15日は京都です。
はじめに、「NPO山科醍醐こどもひろば」を訪問し、理事長の村井 琢哉さんにお話を伺いました。 子ども広場の歴史は長くすでに36年が経過しているとのこと。その時代時代で、地域、関わる子ども・家庭の状況とさまざまですがひろばで活動したいと思っている人たちとたくさんの活動を行ってきたとのことです。かつては自分とわが子のためにあった「山科醍醐親と子の劇場」が山科醍醐地域のすべての子どもたちのためにという活動に広がって行ったとのことです。
地域に住むすべての子どもたちが心豊かに育つことをめざし、地域の社会環境・文化環境がよりよくなることを大きな目標に活動しています。
主な活動は、舞台芸術鑑賞活動・子どもが自ら作る体験活動事業、子どもの居場所提供事業、子育てサポート事業、ボランティアサポート事業、公報・出版事業、ネットワークづくり事業など幅広く活動を行っています。子どもの貧困という問題とは切り離せない「ひとり親家庭のこどもの居場所づくり事業」や「こども食堂」にも取り組んでいます。村井さんは、「こども食堂」の場が困難を抱えた子どもと出合うきっかけにもなるとして、「子どもが何に困っているのか、どこで、どんな方法で必要とする支援が届けられるのかを地域の実情に合わせて考えることが大事」といいます。
たくさんの方々が、多くの団体とつながり、ひとつの活動が扇のように広がっていること、幅広く活動に取り組んでいることが、よくわかりました。
次に、京都市役所に行き、「京都市の高校奨学金制度について」「京都市議会の議会災害対策」について伺いました。
京都では、市民税非課税世帯で、高等学校に進学する方(新1年生)及び生活保護受給世帯のうち市立こうこうに進学する方(新1年生)を対象とした「入学支度金」と市民税非課税世帯の方で高等学校等に修学している方(高校生)を対象とした「学用品購入等助成金」があります。貸付金ではないので、返済の必要はありません。
成績条件などは無く、学習状態が良好であること(留年していなければよい)とのことでした。
議会災害対策については「京都市会大規模災害対応指針」を平成27年3月に取りまとめたとのことで、内容について伺いました。ほとんど川崎市と同じような取り組みを行っているようでした。指針に基づいた訓練も行ったとのことでした。
日本共産党京都市議会との懇談では、高校奨学金、京都市の子ども支援策などについて伺いました。
今日の最後は、滋賀県大津市で行っている、「しらゆり子ども食堂」に伺い様子を視察しました。ここは、毎週火曜日に子ども食堂を行っており、学校や学童が終わった子どもたち(18歳までは受け付けています)が、ここに集まり、7時まで、好きなことをしてすごしています。昨年末よりデイサービスの空き時間を利用して「こども食堂」をはじめたそうです。親の帰りを待つ居場所であったり、しんどさを抱える子どもを、食を通じて支援していこうとして行っているとのことで、料金はいただいていないそうです。
責任者はしらゆり歯科クリニックの院長をしている山元浩美さん。歯科医療に従事しながら通所介護施設と「子ども食堂」を開設し、地域のボランティア活動に参加しているとのことでした。さらに福祉活動の幅を広げるためソーシャルワーカーを目指して勉強中とのことでした。すごいバイタリティーの持ち主で、驚きました。
私たちは6時に伺いましたが、すでに子どもたちが数人きて遊んでいました。今日の夕飯は、クリームシチュウとロールパン。いつも15人分ぐらいを用意しているそうです。お手伝いの方が2人こられていました。子どもたちは食事をした後は、それぞれ、将棋、囲碁、卓球、オセロなどで遊んでいました。私たちもシチュウをいただきました。とてもおいしかったです。