活動レポート

函館市・青森市を視察しました

2010年10月20日

函館市は、3町1村が合併し、現在人口30万人、ガゴメコンブ、マグロなどの水産業が活発です。

10月19日函館市議会へ行って①市発注工事に係る元請・下請適正化指導要綱について、②西部地区「おでかけバス」(コミュニティーバス)運行社会実験についてお話を伺いました。

はじめに、土木部長さんより、公共事業を行うにあたっては、地元業者や、地元資材を積極的に活用し、雇用の安定と就労の促進を図るため留意していることなどの説明がありました。適正工事を行うために、毎年、アンケートや、業者の声を聞きとり21年度でいえば、2~3カ月かけて、757社から聞き取ったそうです。その年に合わせて書き換えをしていて、函館方式とも言われていて全国から注目されているとのことでした。

調査の後追いでは、130万円を超える事業は全てで、下請け、孫請けなど含めて調査の対象としている。

入札は全て地元業者が基本(95%)。どうしてもという場合でも、支店が必ず函館にあること(5%)を条件にしています。

以前は、入札の事前公表をしていたこともあったそうですが、出来上がりの質が下がることが懸念されることから、1昨年より、全てを事後公表としたとのことでした。

川崎にも生かしたいことをたくさん聞くことが出来ました。

次に、買い物や通院など、日々の外出のため、坂道を歩いて上り下りしなければならない方のため、車がなくても気軽に”おでかけ”でき、住みやすいまちを作るために「おでかけバス」のおためし運行をしたとのことでしたので、お話を伺いました。

しかし、本格運行の採算ライン450名/日には程遠い、40人だったとのことです。民間事業者による本格運行はむつかしく、(市は一切予算措置をしていない)今後既存のバス路線と統合することで、事業実現の可能性を見つけていくとのことでした。

「山ゆり号」本格運行に向けて、何か得るものはないかと思ったのですが、ちょっとがっかりしました。

10月20日は、青森市議会で、①中学校給食への就学援助について②コンパクトシティー構想について聞いてきました。

青森といえば、リンゴとねぶた祭りとの印象があるのですが、以外にも、合併した浪岡町ではリンゴの生産は盛んですが、青森では作っていないと聞き驚きました。

青森市では、昭和40年から小中学校で、完全給食を実施しています。完全給食になったきっかけは、共働き家庭が多くあり、中学校でも給食をという声が、保護者へのアンケートで、要望が高いことから、踏み切ったとのことでした。

子どもたちが心身ともに、健康な生活を送ることが出来るよう、安全で安心かつ栄養バランスのとれたおいしい給食を提供し、食に関しての正しい理解と望ましい食習慣を育てることを方針としているとのことでした。

共産党市議団が、今、行っている市民アンケートにも、中学校給食の実現を望む声がたくさんあります。早期実現に向けて、頑張らなくては。

コンパクトシティー構想については、20年前、当時の市長が考えていたもので、10年前ぐらいから具体化してきている。青函連絡船の廃止とともに、病院や、図書館、百貨店などが、郊外へ移転。中心市街地の空洞化が進む中、雪で外へ出られない人々が、歩いて快適に暮らせる環境を作ろうと、考えだされました。中心街に医療施設が整った高齢者対応型マンションや、市民図書館などの公共施設がある複合型商業施設、冬でも安心な歩道(バリアフリー)、公共交通の充実などに取り組んでいる様子をお聞きしました。

話してくださった、主査の方は、12年前からこの事業計画に携わっているとのことで、それはそれは丁寧に話してくださり、とてもよくわかりました。目先のことに取り組むだけでなく、10年先、20年先のことを考え、計画を進めてきていることに驚き、とても勉強になりました。