議会活動報告

性的マイノリティーを取り巻く環境と先進的な取り組み

2018年6月1日

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5月28日、世田谷区議会議員の上川あやさんをお呼びして、川崎市議会議員研修会が行われました。テーマは「性的マイノリティーを取り巻く環境と先進的な取組」です。

上川さんは、平成15年、性同一障害であることを公表の上、世田谷区議会議員選挙に立候補し、当選。LGBT自治体議員連盟のメンバー。

今回は、自己紹介、性の多様性と社会環境、世田谷区の取り組みについて話されました。「身体の性は男と女に割り切れない、妊娠7週目までは「性的両能期」でありみんなどちらつかずであること性分化の原型は女性。複数の因子が作用して男性になるという話は興味深いものでした。

性同一障害の受診者は延べ2万2千人。小学生で大半が違和感を感じていること、学校で仲間外れにされていると感じている42,7%、「ホモ」「おかま」など言葉によるいじめ体験57%、自殺を考えたことがある65,9%、自殺未遂の経験がある14%など深刻な状況にあります。「同性愛」「両性愛」も含む性的少数者の子どもへの対応について、文科省は、小中高校の教職員向けの手引きを2016年4月に公表しました。

世田谷区では、区教委独自の上乗せ教授内容を独自の「教育要領」にまとめています。昨年度から、中学社会科副読本「私たちのせたがや」にも「同性パートナーシップ宣誓」や「同性カップル」の気持ちを受け止める取り組みをしているそうです。性別を問わないトイレ整備の推進も行っています。

29年度からの10年間を計画年度とする、区の第二次男女共同参画プランでは性的マイノリティー支援が施策の重要な柱に成長。支援施策の実施が5課5事業から、9課21事業へと大幅に拡充しています。また、地域防災計画に位置付け、社会保険・労働相談も行っています。本年3月2日には、世田谷区多様性を認め合い、男女行動参画と多文化共生を推進する条例が成立しました。