3月8日予算審査特別委員会において、柿生駅周辺のまちづくりについて、質問しました。
質問①
柿生駅周辺地区まちづくりビジョンが2018年3月に発表され、駅を中心とした南口、北口の一体的な街づくりを推進していくというものでした。その中で、交通については課題が多く、「駅前広場が狭く、路線バスの乗り入れができないため、歩行者の安全性に課題がある」ことや、「駅の左右にある二つの踏切は車の通行も多く、子どもたちの通学時の安全性に課題がある」ことなどが挙げられていました。
その後、柿生地区再開発準備組合においては、駅南口の事業計画の検討が進められているとのことですが、この課題について、鉄道事業者や、関係局との具体的な検討が行われているのでしょうか、まちづくり局長に伺います。
答弁
柿生駅前南地区市街地再開発事業につきましては、「柿生駅周辺地区まちづくりビジョン」における駅南口周辺の課題解決に向け、バス・タクシー・一般車が乗り入れ可能な駅前広場の整備、歩行者の安全性を確保するための既存道路の拡幅や歩道状空地の整備等が計画されているところでございます。
本市といたしましては、関係権利者で構成される再開発準備組合と連携し、交通管理者等との協議・調整を行つてきたところでございまして、引き続き、関係局と連携しながら、課題解決に向けて取り組んでまいります。
質問②
2019年2月には、再開発準備組合主催の事業説明会が2日間行われ、多くの方が参加し関心の高さがうかがえました。意見書も出されており、住民からは、「なぜ、突然30階建てなのか」「容積率をなぜ、500%にして高層を建てるのか、計画建物の高さについては現在の法規制の範囲内200%にしていただきたい」「300世帯が入居すると、保育園、小中学校はどうなるのか」「二つの踏切は今でも児童や生徒が多く、人と車がぎりぎりですれ違うというような危険な状態が続いている。」「街づくりビジョンで、掲げられている駅南北連携軸についての具体的な方策が全く示されていない」などの声が寄せられていました。これらの意見要望に対する、市の見解を、伺います。
答弁
柿生駅周辺の抱える課題の解決と駅周辺の賑わいあるまちづくりに向け、「柿生駅周辺地区まちづくりビジョン」を策定し、この実現に向け、現在、市往社也再開発事業の取組を進めているところでございます。引き続き、駅周辺まちづくりの動向も見定めながら、鉄道事業者などの関係者と適切な方策について検討を進めてまいります。
質問③
住民の意見・要望は具体的です。市としても、ひとつひとつの課題について丁寧に対応されるよう、要望しておきます。
2回行われた住民説明会の時、事業者のみの説明であったため、市や、鉄道事業者が答えるべき質問には、答えられないことがあり、参加者からは、3社そろっての説明会を開いてほしいとの要望もありました。疑問や要望に丁寧に答えるためにも、説明会を行うべきと思いますが、伺います。
答弁
今後、事業の進捗状況に応じて、市街地再開発事業等に関する市による都市計画素案説明会などを開催し、市民の皆様に対して丁寧に説明してまいります。
質問④
事業の進捗状況に応じて説明会を行うとのことです。
それでは南口開発とつながりのある都市計画道路柿生町田線柿生駅南口工区事業の進捗状況と、南口開発との関連について建設緑政局長に伺います。
答弁
都市計画道路柿生町田線柿生駅南口工区についての御質問でございますが、本工区につきましては、柿生交番前から柿生駅前を通る延長約320メートルの区間において、歩行者の安全性の向上や自動車交通の円滑化を図るため、事業を進めているところでございまして、進捗状況といたしましては、令和3年3月末時点での用地取得率は約69パーセントでございます。再開発事業との関連陛につきましては、当該路線は再開発事業区域と接しており、道路事業と再開発事業の両区域内に士地等を有する方もおられることなどがございます。
質問⑤
柿生駅南口工区についてですが、当初の整備計画では2021年度完成の予定が、2026年から2029年までの完成に延長されるとのことです。用地取得がすすんでいない原因について、伺います。今後の対応についても伺います。
答弁
柿生駅南口工区についての御質問でございますが、用地取得につきましては、本工区は柿生駅周辺の近隣商業地域にあり、 1件の士地に、士地所有者のほかに別の建物所有者や借家人など複数の権利者が存在しており、関係する方々と同時に契約する必要がございます。また、本工区は再開発事業区域と接しており、道路事業と再開発事業の両区域内に士地等を有する方々などの生活再建に必要な移転先の確保が難航していることなどから、時間を要しているところでございます。今後につきましても、引き続き用地取得に向け、権利者の方々の御理解が得られるよう、鋭意交渉を進め、事業を推進してまいります
質問⑥
取得した道路予定地を利用して行う、暫定歩道整備工事について、伺います。
答弁
柿生駅南口工区についての御質問でございますが、歩道整備につきましては、柿生中央商店会通りの幅員が狭く、歩行者の安全確保が必要であることや、地域の方々から安全対策に関する要望もいただいているため、暫定的な歩行者通路の整備を行うものでございます。整備内容につきましては、柿生駅南口駅前から柿生中学校方面の都市計画道路の一部完成区間をつなぐ取得済み用地を活用し、新たな延長約50メートノレの歩行者通路を3月中旬に供用してまいります。
意見
南口再開発事業についての住民説明会から3年が経過していますが、今のところ、進捗状況については、あまり変化がないようです。また、再開発と直接関連する柿生駅南口工区についても、道路事業と再開発事業の両区域内に士地等を有する方々などの生活再建に必要な移転先の確保が難航していることから完成が、5年から8年先に延長されるとのことです。今後の経過を、注視していきたいと思います。