議会活動報告

救急活動事業について質問しました。

2022年10月3日

9月29日健康福祉分科会で、救急活動事業について質問しました。

質問①

コロナ第7波の感染と猛暑による熱中症が重なった今年の夏は、救急搬送活動は本当に大変な状況であったことと推察します。1日の感染者数が3000人を超えた日が7日もあり、7月の救急出動件数は、9213件、病院への受け入れ照会が4回以上、現場滞在時間が30分を超える搬送困難件数も444件になるなど、1日300件を超える出動では、原則一隊3名体制での2交代制が円滑に行えないような過重労働が生じました。

救急隊についてですが、本市の救急隊は2018年に王禅寺に一隊増、2020年に宿河原に一隊増で29隊となっていますが、国基準である34隊にはまだ5隊不足です。救急隊配置のない出張所は7カ所あります。

わが会派の、救急隊の増隊をすべきとの質問に、救急車の適正利用、救急隊の適正配置について、関係局と協議していくとのことです。適正利用については、引き続き周知を進めていただければと思いますが、救急隊については国指針がだされて7年が経過しています。本市では今後も人口増が見込まれ、高齢化も進みます。コロナや熱中症、インフルエンザのみでなく、非常事態を想定した体制が必要です。不足している救急隊の増体は、待ったなしです。見解と今後の増隊計画について、伺います。

◎答弁

救急隊の体制についての御質問でございますが、はじめに、非常事態を想定した体制につきましては、非常用救急車を活用した第2救急隊の運用により、救急体制を確保しておりますが、救急体制の確保は重要なことと認識しておりますことから、今後につきましても、効果的な救急隊の運用体制について、検討してまいりたいと考えております。次に、救急隊の確保につきましては、人口の増加や高齢化などによる救急需要に適切に対応するため、救急車の適正利用等の救急需要対策を推進するとともに、新型コロナウイルス感染症の影響などを踏まえ、引き続き、救急隊の適正配置について関係局と協議しながら、市民の安全・安心の確保に向けて努めてまいります。

要望です。

救急隊の確保については、関係局と協議していくとのことですが、国指針が出て7年です。この間2隊増隊したとはいえ、まだ5隊不足しています。今夏のコロナ、熱中症等による救急隊の活動状況はトイレにも行けない、食事もまともに取れないなどたいへんな状況が生まれました。市民の命を守り、救急隊員の命を守るためにも、急ぎ増隊することを要望しておきます。

質問②

救急隊の当直勤務体制についてですが、本市では、当直、非番、当直、非番の2交代制をとっているとのことですが2021年の勤務状況からは、過重勤務となっていることが伺えます。他都市では、(例えば、相模原市や、東京都など)では、当直、非番、休み、当直、非番、休みの3交代勤務を行っているとのことです。それぞれの体制のメリット、デメリットについて、伺います。

◎答弁

救急隊の当直勤務体制についての御質問でございますが、2交代制のメリットといたしましては、必要最小限の人員で効率的かつ柔軟な部隊運用が可能であり、今夏のような新型コロナウイルス感染症の急拡大や熱中症の増加などの突発的な救急需要の増大に対して、部隊増強に対応しやすい面がございます。

一方、デメリットといたしましては、 3交代制よりも勤務日の間隔が短くなるため、救急隊員に疲労が蓄積される可能性がございます。

また、 3交代制のメリットといたしましては、 2交代制と比較しますと、勤務日の間隔が長くなるため、救急隊員の身体的負担が軽減されることや、当直する職員が固定されるため、隊員の専門性や隊の連携が向上する面があると考えられます。一方、デメリットといたしましては、救急隊以外の業務に従事することがないため、消防隊との連携や様々な状況に対応する能力の低下が生じること及び勤務シフトの変更が難しくなることから、職員のワーク・ライフ・バ

ランスに影響が生じることが考えられます。

メリット、デメリットはそれぞれあるとのことですが、3交代制のメリットとしては、 2交代制と比較すると、勤務日の間隔が長くなるため、救急隊員に疲労が蓄積されずに身体的負担が軽減されることや、当直する職員が固定されるため、隊員の専門性や隊の連携が向上する面があるというのはとても重要なことと思います。隊員の勤務負担の軽減という観点から、今後も、注視していきたいと思います。

質問③

救急車の適正利用についてですが、先日アゼリア地下に、消防局のブースが設けられていました。目を引くポスターが張られていて、「救急車が足りません!」の文字が大きく書かれていました。「ああ、救急車が足りないんだ、増やさなきゃいけないんだ!」と思いました。でもよく見ると「救急車の適正利用に協力を」と呼びかけているのだとわかりました。

ところで、適正利用を呼びかけなくてはならなくなった状況と、これまでの取り組みについて、伺います。アゼリアでの呼びかけの反応について、伺います。

◎答弁

救急車適正利用についての御質問でございますが、はじめに、適正利用の広報を行った経緯につきましては、昨今の新型コロナウイルス感染症の感染拡大や今夏の猛暑における熱中症患者の増加などにより、救急需要が増大したことから、 9月9日の救急の日を含む救急医療週間に合わせて、改めて適正利用について広報活動を行ったものであります。

次に、これまでの取組につきましては、救急車へのステッカー貼付や緊急度、重症度が分かりやすいようイラストを用いたチラシを作成し、救急フェア等の各種イベント等において配布しているほか、 JR川崎駅アゼリアビジョンや成人の日を祝うつどいにおいて救急車適正利用動画の上映などを行ってきたところでございます。

次に、広報に対する反応につきましては、当局とかわさきスポーツパートナーである株式会社川崎フロンターレ、株式会社コールドクターが官民一体となって連携し、作成した救急車の適正利用の啓発ポスターは、新聞等で取り上げられたことなどから、 SNSをはじめ、係機関からの反響もあり、効果的な救急車適正利用の更なる推進を図ることができたものと考えております。

引き続き、関係局等と連携するとともに、救急フェア等の各種イベント等を通じまして、救急車の適正利用について普及啓発を実施してまいります。

質問④

救急車の適正利用については、ホームページでの「川崎救急受診ガイド」や「川崎市救急医療情報センター」で対応しているとのことですが、活用状況について、伺います。

◎答弁

川崎市救急受診ガイド等についての御質問でございますが、川崎市救急受診ガイドにつきましては、ホームページへのアクセス件数が、令和3年度は1か月の平均が1,296件でしたが、一番少なかった 11月が986件であったのに対しまして、救急需要が急増した8月では2,0 16件ございました。

また、川崎市医師会に委託している川崎市救急医療情報センターにおいて、電話により受診可能な医療機関の案内をした後に医療機関まで行く手段のない方に対して、消防局の認定を受けた民間救急車やタクシーの案内を行うサポート救急につきましては、令和3年度の実績が209件ございました。

質問⑤

消防職員の確保について、伺います。消防職員数は、国の整備指針では1567人、本市の職員は1465人で102人不足です。昨年の決算特別委員会で渡辺議員が、質問したのに対し、消防力の整備は重要であると認識しているとの答弁でしたが、消防職員の増員について、また、今後の取り組みについて伺います。

◎答弁

消防職員の確保についての御質問でございますが消防庁が定めた消防力の整備指針に基づき算定した職員数と本市の職員数の差につきましては、算定方法の違いから生じているものでございまして、消防職員の確保につきましては、新型コロナウイルス感染症への対応や自然災害等による甚大な被害が危倶されるなか、市民の生命、身体、財産を守る立場から、消防力の整備は重要なものと認識しておりますので、引き続き、市民の安全・安心の確保に向けて、関係局と十分に協議してまいります。

要望です

消防庁が算定した職員数と本市の職員数の差は、算定方法の違いから生じているものとのことですが、いづれにしても、不足していることに変わりはありません。消防力の整備は重要なものと認識されているとのことですから、不足している職員を急ぎ確保されることを強く要望しておきます。